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最近焦って読んでしまう。 読みたい本がいっぱいあるから。 でも読むのが遅い・・・ジレンマ。

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『岩に立つ』 三浦綾子


誰彼かまわずオススメしたい一冊。

副題は「とある棟梁の半生記」である。

三浦綾子氏のおうちを建ててくれた棟梁のお話で、三浦氏が、

『男の中の男』 

と、尊敬してやまない人物であるようだ。
この本に出会ったきっかけは、先日読んだ「白洲次郎的」で紹介されていたからである。

白洲次郎とほぼ同じ頃の生まれで、明治・大正・昭和を生きた
ものすごく骨太な御方でありました。

人間としての根本が白洲次郎にとても良く似ていた。

ただ違っていたのは、その根本をどこから学んだか、という点ではないかと思う。

方や、ケンブリッジで出会った伯爵の称号を持つ友人から。
方や、着物を一枚しか持っていなかった、半ドカタをしながら育ててくれた母の背中をみながら。

病気・事故で、二人の父親を亡くした棟梁。
三人目の父親が働かず、貧しい生活はずっと続く。

軍の食べ残した、残飯を売る業者があり、その残飯を買っていた。
という程の貧乏だったそう。

しかしながら、懸命に働く母の姿を見ながら育ち、いつか母に、着物のひとつも買ってやりたいと思う。孝行な息子。泣けてくる。

この棟梁のすごいトコロは、
「権力をカサに着て、弱い立場の者を押さえつける様なヤツにはとことん歯向かって行く。」

そんなところがとても白洲次郎と似ているな、と感じた。

その相手が、
マッカーサー元帥です。
より、
町で、威張り散らしているヤクザです。
出征中の、位が上の高官です。
の方に、「かっちょえ~」と言う言葉が心から出て来てしまう。

マッカーサーに言った。
吉田茂に進言した。
となると、もう、ほとんど、歴史を読むような感じになってしまうから、臨場感が無いのかもしれない。


この棟梁を知ってしまうと、白洲次郎が少々かすんでしまうくらい、「男の中の男」なのである。

そして、ハタ、と気になった事。
白洲次郎とこの棟梁。ほぼ同じ頃の生まれ。

棟梁は、徴兵され、軍隊に入る。
後に、召集令状が来て、中国へ出征する。

なのに、白洲次郎は、軍隊にも入っていないし、召集もされない。
「戦争になったら、食料が不足する。」と先を見て、土地を買い、農業に従事する。

農民は、召集を免除される、なんて事を聞いたことがあったが、
白洲次郎は戦争には反対だった。だから、「百姓」になった?

という事になると、少々、白洲次郎への見方が変わってしまうぞ。

庶民には、そんな選択肢は無いのだから。


ついつい、こちらの棟梁の方に、思い入れが強くなってしまうのは、
やはり、自分が庶民だから。

自分の、祖父・祖母に照らせてしまうからである。

明治には、スゴイ男がいた。
この本も、バイボーにしたい一冊である。
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